ミックスボイスと裏声【違いや鍛え方など】

ミックスボイス 裏声

初級シンガー「ミックスボイスと裏声は何が違うの?裏声を鍛えるとミックスボイスになるの?」

とお悩みの方はいませんか? そんな疑問にお答えします。

本記事の内容

  1. ミックスボイスと裏声の違い
  2. 裏声を鍛えてミックスボイスにする方法

この記事を書いているボクは、プロとして25年メジャーと仕事を継続していて
最近はボイトレスクールも経営しています。

ミックスボイスと裏声の違い

違い
レッスンの判断基準でもある3つの観点。

音声を決定づける大きな要素は筋肉、声帯、音色です。

この3つの要素をそれぞれ考えてみます。呼吸は通常のままで構いません。
裏声はヘッドボイスです。(ここではファルセットとは別扱いします)

筋肉からの観点

ヘッドボイス(裏声) → 裏声筋を使う
ミックスボイス → 裏声筋と地声筋の両方を使う

このように裏声筋だけではどんなに頑張っても裏声のままなんです。

ちなみに、裏声は音程を取ったり高い音を出すのに必要です。しっかりした裏声がなければミックスボイスを綺麗に発声ことは難しいです。

声帯からの観点

ヘッドボイス(裏声)→ 声帯が薄く合わさり波打つように振動している
ミックスボイス→ 声帯がヘッドより厚く合わさり波打つように振動している

ミックスボイスでの発声時の声帯はヘッドボイス(裏声)より厚いですがチェストボイス(地声)よりは薄い状態になります。

振動の仕方は同じ

振動が同じで薄さが違うだけなので、とても近い感じがする場合があるのです。ファルセットは振動の仕方が違うので、ミックスボイスとはほど遠くなるのです。

音色からの観点

言葉を作る喉や口の形などの声道は同じ形とし、息漏れもない状態で比較します。

ヘッドボイス(裏声) → 柔らかく透明感がある
ミックスボイス → 地声感がある、力強いヘッドボイス

筋肉と声帯の観点からお分かりの通り、ミックスボイスは地声が関与しています。パワー感あるのは当然ですよね。

裏声を鍛えてミックスボイスにする

筋トレ

「鍛える」ではない

「鍛える=強くする」というイメージが多いと思います。実際は裏声と地声のバランスを取れるようにするのが本当です。

もちろん裏声をどんどん使えるようになれば裏声筋は発達するかもしれません。でもそれは腹筋がバキバキになるようなことではなく、使える体になるということです

ボディビルではなく、ピラティスやヨガのトレーニングのような感じです。

ミックスにするエクササイズ

練習方法です。

男性はソレシソ、女性はラミド#ラにオクターブ下降します。

  1. トップは裏声でボトムは地声です
  2. ワードは「コ」でやってみましょう
  3. 最初はスタッカート(音を切る)で行います
  4. 次はレガート(音をつなげる)で行います

やってみて音色や声量がバラバラやデコボコになってしまうのはバランスが悪い結果です。この切り替わりをスムースになるまで練習します。

デコボコにならないで発声できる状態は声帯が音程とともに徐々に厚くなり筋肉バランスが整っている証拠です。