ラップはボイトレでうまくなるのか【僕が体験した話】
好奇心ラッパー「ボイストレーニングでラップはうまくなるのか?てか、必要なの?」
とお悩みの方はいませんか? そんな疑問にお答えします。
本記事の内容
- ラップとボイトレの関係がわかる
- ラップにボイトレが必要かわかる
この記事を書いている僕は、プロとして25年メジャーと仕事を継続していて
最近はボイトレスクールも経営しています。
ラップはボイトレでうまくなるのか
僕が実際に経験した話
ロックバンドのラップシンガーとしてメジャーデビューした僕は10年近く自己流で歌っていました。
何が良かったのか説明しながら書いていきます。
ラップと歌の表現の違い
同じように人が声を使って音楽表現をしますが、違いがあるんです。
ラップ → 喋るように打楽器として発声をします。(特に昔ながらのラップ)
ボーカリストがラップするとキレがいまいちだったり、ラッパーが歌うと音程や響きがイマイチだったりといったことがあります。
その理由を細かく見てみます。
曲の中での歌い方も違う
音の扱い方の違い
母音をつなげるようにレガートで歌います。
口の形を崩さず均等な響きを出し、喉ボトケの位置を少し下げることで伸びのある安定した音程を得ることを可能にしています。
スタッカート気味に歯切れよくするため、母音をつながず子音のアタックを強調します。アタックを得るためには口を大きく動かすことで滑舌もよくなりシャキシャキ聞こえます。
基礎的な口の形が違う
ラップと歌では口の動かし方は180度違うといえます。
それでもボイトレは役に立ったんです。ボイトレを行うことでメンバーやライブハウスの人達からも褒められるようになりました。
ボイトレがラップにどのように効果があったか
喉が下がり枯れなくなった
ボイストレーニングを始める前まではライブ後に声が枯れ気味になることが多かったです。理由もわかっていまして
- 喉ボトケの位置が高い
- 地声を限界まで持ち上げすぎてしまう
- 息を大量に吹きすぎてしまう
これらのことが改善されたことで安定したラップができるようになったのです。
テクニックのいいとこ取り
ラップと歌のテクニックを「使い分けたり」「混ぜてみたり」しながらラップできるようになりました。
- 高いキーでも楽にラップできるようになった。
- 母音をつなげながら口先でスタッカートできるようになった。
など、技術をミックスすることで表現の幅が大きく広がりました。
シャウトやがなり声が楽になった
声をいろんな場所に響かせる練習により声を作れるようになりました。
・喉の位置
・口の開き
・息使い
これらのことを意識し、掛け合わせることでいろんなニュアンスを作れるよになったのです。
最近のRAPはメロディアス
カニエウエストあたりからAUTO TUNEでのケロケロボイスがHIPHOPでも多用されるようになり、今では曲のキーに合わせたRAPや結構メロディアスなものが多くなりました。
AUTO TUNEもめちゃくちゃ音痴だとRAPしたい音程とは違う音だと感知してしまいます。
この辺りも考えると音程が取れる発声も考えておいてもいいかもしれません。
そして普通に歌も上手くなることもできるので、ミックスボイスのボイストレーニングはいいことしかありません。
ぜひ機会があればおためしください。