【データ解説付き】バスタライムスやエミネムもやってるHipHop進行【作り方】
新米ビートメイカー
「バスタライムスやエミネムもやってるHipHop進行ってどんな感じの曲なの?作り方をみてみたい」
とお悩みの方はいませんか? そんな疑問にお答えします。
この記事の内容
- ストロングでファンキーなHipHopがわかる
- 実際の作り方がわかる
この記事を書いているボクは、プロとして25年メジャーと仕事を継続していて
最近はボイトレスクールも経営しています。
【今回の記事は動画にもあります】
動画で見たい方はYouTubeにお進みください。文字で読まれる方はこのまま記事をご覧ください。
バスタライムスやエミネムもやってるHipHop進行の作り方
今回は僕のソロユニットDATASPEAKERで作ったフリートラック「KIBARI」を使って
- セカンダリードミナント
- ハイハットがないドラムパターン
- ベースメインの曲の処理
の解説をします。
曲調はファンキーで強めなHipHopになります。
この曲はフリートラックなのでYouTubeなどでご自由に使えますので良かったらダウンロードしてください。
セカンダリードミナント
セカンダリードミナントとはざっくり説明すると、ダイアトニックコード以外の7thコードです。つまり曲のキー以外の音があるコードになります。
この曲の進行は
でポイントはB7のコードです。キーをEmと捉えるか、Gメジャーと捉えるかで違いますが、僕はキーがマイナーでも全て頭の中ではメジャーで解析します。
ですのでこの曲のディグリーだとⅢ7になります。マイナーで考えればⅤ7になります。
ディグリー
理論のお話ですがドレミファソラシの上に出来るダイアトニックコードは数字でも呼んだり書いたりします。
Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ Ⅵ Ⅶ
これは全てのキーで同じで、コードネームで呼んだり、「Ⅰ」など数字で言ったりします。この曲はB7のコードがGメジャーの3つめのコードなのでⅢ7となるわけです。
普通だったらBm7
ダイアトニックコードだとB7にはならず、Bm7になるのですが今回の場合はセカンダリードミナントを使いB7に変化させてます。それがこの曲の特徴でもあります。
バスタライムスやエミネムを始め多くのアーティストが使うコード進行です。
この進行ですがダイアトニックにのままだと
さらにJ-POPだと
と変化する場合が多いのです。ポップスの方がセカンダリードミナントを使う場面はありますので
などもあるでしょう。
今回はこのセカンダリードミナントを使うことで少しポップな聞き応えもあるHipHop Loopにしています。
また、ダンスミュージックの大半はLOOPする進行であり、ジャンルとしても特徴ともいえるでしょう。
つまり、HipHopのループととPopsのコード進行をミックスした曲になります。
ハイハットがないドラムパターン
この数年ではハットのない曲も増えてますが、ダンス系全体で比較すればまだまだ少ない状況です。
ハイハットがないとリズムをキープさせるのが難しくなります。逆にハイハットが鳴っていれば多少ぐちゃぐちゃなウワモノ(その他の)楽器が入っていても聞いてられます。
ハイハットがない場合はどうするか?
答えは
です。
例えばギターやシンセサイザーだったり、人の声などのサンプリングでもOKです。
今回はロールしているスネア(少しだけハット入ってますが。。。)とギターが細かくリズムキープしてくれています。
ベースメインの曲の処理
バースの部分がハイハットがなく、ピアノやギターのような中高域をカバーする楽器もほとんど入っていないためバランスが難しかったです。
今回はベースの処理にWavesのMaxBassを使いました。これは倍音を追加することで、ベースになかった音を追加してくれる優れものです。
これによりスカスカなトラックを埋めることができました。
また、抜けの良いベースにSUBベースをたす手法もあります。それはまた別の動画で解説します。
今回のポイントは以上になります。
また、この曲で使っているサンプリング音源は2つのサイトを使っています。
① Spliceというサブスクのサイトからダウンロードしました。こちらは100クレジット(音源100個分)がプレゼントがあるリンクです。
②Output社のArcadeもサブスクのループシンセサイザーです。こちらはキーを選んだりテンポを変えたりもできるので初心者でも簡単に扱えるものです。
今回の曲はフリートラックですので、YouTubeなどでご自由にお使いください。商用利用だけご遠慮ください。
【KIBARI / DATASPEAKER フリートラック】
今回の記事の動画バージョンです。